- 御座る
- ござる【御座る】〔「ござある」の転。 中世後期以降の語。 用法の広い待遇語で, 尊敬語にも丁寧語にも用いられる〕※一※(1)「ある」「いる」の意の尊敬語。
「いつも同道いたす人が~・る/狂言・福の神」「寺に~・るをよう知つて直ぐに仕かける不敵者/浄瑠璃・菅原」
(2)「行く」「来る」の意の尊敬語。「おまへどこへ~・る/咄本・鹿の子餅」
(3)「ある」「いる」の意の丁寧語。「仰せられたごとくに, 両に皮が~・る/狂言・張蛸」
(4)食べ物が腐る。「~・つたは目元で知れる生肴/柳多留 105」
(5)ある人を恋慕する。 ほれる。「いふにいはれぬ舞台子風に相手のおいらんよつぽど~・つたやうすにて/洒落本・福神粋語録」
(6)腹がすく。「腹がすこし~・つたぢやあねえか/滑稽本・膝栗毛 4」
※二※(補助動詞)(1)「ある」「いる」の意の尊敬語。「天下にありとあらゆる事ども, 余さず漏さず知つて~・る丞相様/浄瑠璃・菅原」
(2)「ある」の意の丁寧語。「是は此あたりに住居する者で~・る/狂言・連歌毘沙門」
〔「ござる」の打ち消しの形として, 中世後期には「ござない」, 近世には「ござらぬ」が用いられた〕
Japanese explanatory dictionaries. 2013.